
BALADA TRISTE DE TROMPETA(THE LAST CIRCUS)
2010年度作品
107分 / スペイン&フランス
監督・・・アレックス・デ・ラ・イグレシア
役者・・・カルロス・アレセス、アントニオ・デ・ラ・トレ、カロリーナ・バング、マヌエル・タリャフェ、アレハンドロ・テヘリア、エンリケ・ビレン














確かクリスマスイブの夜の日に見た映画。
どんな映画かというと ピエロが鉈で人をブッ殺す そんな衝撃的過ぎるオープニングから始まるとんでも(カルト)映画です!!
実は言うと俺、ピエロが大嫌いなんです。
あの顔、泣いているのか、笑っているのか、それとも・・・。
とにかくどうとでもとれるピエロフェイスが信用できない。
【あらすじ】
檻に入れられた猿が暴れまわる中、外では人と人とが殺し合う狂気のサーカスが繰り広げられていたスペイン内戦。
無理やり共和国側に参加させられた“がらくたピエロ”は、ナタを振り回し国民軍を次々と残虐に殺していった 。
長い月日が過ぎ、時はフランコ総統時代。“がらくたのピエロ”の息子ハビエルはサーカス団で“泣き虫ピエロ”として働き始める。
そこでハビエルは個性的なキャラクターの風変わりな面々と出会う。`怒りのピエロ’こと セルジオと初めて出会うのだった。
顔が醜くゆがんだ2人のピエロ、ハビエルとセルジオ。サーカス団で最も美しく残酷な美女ナタリアをめぐり、怒りと絶望、渇望に煽られた彼らの命がけの戦いが始まる。
この作品、けっこう 荒削り ですが、この吸引力は半端ないです!
まず冒頭の演出がメチャクチャ恰好いい!!
腹に響く重低音と役者写真がドドーンと紹介される「これから始まるぞ~」感に期待感が嫌でもあがります!
さて、そんな殺戮ピエロ親父の息子ハビエル(ココからがメインパートです)へ舞台が移ります。
というか、まず突っ込んでいいすか!
あの体系なんすかw
幼少期のメガネ&激ヤセもやし体型から、一気に 太って るんですけどーw
な、何があったハビエルっ!!
と突っ込まずにはいられない。
美女を奪い合う二人のピエロ。
ハビエルの気持ち、最初はなんとなく分かるが、段々と「落ち着け」と声をかけたくなる行動へ。
後半の彼の変貌した姿は狂気そのもの。
ハビエル演じたカルロス・アレセスの熱演に感動しました。
ボーっと見ているとアッという間に展開が変わります!
途中、森でサバイバルするシーンがあるのですが、真っ裸で森の中を走るシーンはもろ原始人!
体系が体系だけあってなんかリアルで・・・。
自作落とし穴で獲物が降ってくるのを待っていると、元気のいいデカイイノシシが降ってきて、全力で逃げる姿が本当にカオス!
気合い入っている特殊メイクも見どころです。
トランペットでタコ殴りした後の、グチャグチャ顔は痛々し過ぎる。
特殊メイク凄っ!というかCGも組み合わさっているのかな?
でも、なんと言っても衝撃的なのは泣き虫ピエロのハビエルが後半、覚醒し、顔面を溶解液みたいなもので、自らを溶かし、更にアイロンで左右の頬を焦がし、更に更にアイロンにキスをする珍シーン!
悲鳴あげるならやるなよ!と突っ込まずにはいられない!
とにかくインパクトある映像、展開が炸裂しまくるこの「気狂いピエロの決闘」!
当時、ヴェネツィア国際映画祭で脚本賞を受賞、ゴヤ賞最優秀特殊効果賞&最優秀メイクアップ&最優秀ヘアスタイル受賞し世界各国で絶賛! 8勝&19部門にノミネートした経歴のある作品と聞かれればいろいろ考えてしまう。
あとクエンティン・タランティーノも賞賛してます~w
後半、キングコングを彷彿させる、高いところでのシーン。
カメラワークがモーションコントロールされてハリウッドぽいカメラワーク演出されたり、絵画的なすごーく綺麗な映像が回想シーンとして挿入されたりと一筋縄では終わりません。
怒りと絶望、渇望に煽られた彼らの命がけの戦い、是非ご覧あれ、オススメです。
ちなみにですが、ますますピエロが嫌いになりました。
予告編

2012年度作品
97分 / 日本
監督・・・齊藤潤一





日本で最も有名な弁護士 安田好弘。
あのオウム事件の麻原彰晃、和歌山毒入りカレー事件の林眞須美の弁護人を務めて方に密着したドキュメント作品。
以前、東海TVで放映したものに後日談として追加シーンを加えた劇場公開バージョンです。
ドキュメンタリーは現実をありのまま、淡々と描いていく。
実際にそれが真実か虚栄かはわからない。
信じるのも信じないも自分次第。
このドキュメンタリーを見て、毒入りカレーの林容疑者は冤罪だと俺は感じた。
本当かはわからない。
でもこの作品で描かれる物的証拠を見せられると、「そうだったのか」と思う。
いろいろ捜索する事で浮かび上がる新事実。
もし実際に冤罪だとしたら … 容疑者から被害者になるんですよね!?
監獄に入れられた長い長い年月。
死刑判決の身で、いつ殺されてしまうかわからない恐怖と戦いながら生きていくなんて、とてもじゃないけど、平常心を保てないと思います。
う~ん・・・。
重いよ、ズシンと来るよ。
そんな理由で、
ドキュメントはあえて個人的に今まで避けてきていましたが、こう改めて見てみると、作品として構成する部分は紛れもなく映画と一緒。
映画もリアリティあってこそ人の心をガッチリ掴む事が出来るのだ。
誰だって人生、ブレたくないけど、ちょっとした事でブレてしまう。
それがヒューマンエラーであり、またそれこそが今、俺が一番描きたい題材だったりする訳だ。
その人の気持ちになる事はできないけど、その現場の環境を追い求め、近づく事はできる。
う~ん、深い。
ドキュメンタリー、なんだかんだハマりそうです。
見ながらいろいろ頭が久しぶりに回転しました。
真実は暴き出す弁護士は、恰好いいな!
でも、なりたいとは思わないw
おすすめです
予告編

THE KID
2000年度作品
104分 / アメリカ
監督・・・ジョン・タートルトーブ
役者・・・ブルース・ウィリス、スペンサー・ブレスリン、エミリー・モーティマー、リリー・トムリン、シャイ・マクブライド、ファニタ・ムーア、ライリー・マクレンドン、メリッサ・マッカーシー








友人よりオススメされて、再見しました!
ブルース・ウィリス主演の感動ドラマ「キッド」です。
うん、良かったです!!
2回目の鑑賞、改めて見ると、けっこう 深いテーマ にポイント当ててるなぁと思います。
あらすじ
独身のラスは優秀なイメージ・コンサルタントで、著名人にイメージ・アップのためのアドバイスをしている。
ある夜、ラスは自宅で小さな男の子を目撃する。その時は見失ってしまうが、翌日、もう一度その少年に出会ったラスは、少年が昔のラス=ラスティであると知る。
二人で話をしているうちに、ラスは 今の自分が子供の頃の夢をひとつも叶えていないこと にがく然とする。
そして、ラスティにもうすぐ訪れる8歳の誕生日が最悪なものであったことを思い出す……。
8歳の自分が突然、目の前現れます!
そして40才を間近控えた彼に、「 その年で結婚してない、犬も飼っていない、夢だったパイロットにもなってない・・・ 」
自分自身に落胆しますw
8才のラスティがトラウマになった出来事があります。
その瞬間を40才ラスティが金網越しに見守っている終盤のシーケンスがとても良かったです。
40才・・・、あと15年後、俺まだ 映画作り やっているだろうか・・・?
そんな未来の自分を描く為に、もっともっと今、好きな事、やりたい事に精を出そうと改めて強く思いました!
今、この瞬間に自分が変われば、何かしら未来が変わっていくのを信じて。
夢に向かって突き進め、自分の人生、後悔だけはしたくない!
この映画、次は40才になったら、また見たいですね!
あ、髪のあるブルース・ウィリス堪能できますよw
オススメです!
予告編

2012年度作品
119分 / 日本 / PG-12
監督・・・赤堀雅秋
役者・・・堺雅人、山田孝之、綾野剛、高橋努、山田キヌヲ、坂井真紀、谷村美月、安藤サクラ、田口トモロヲ、新井浩文、でんでん、木南晴夏、峯村リエ、黒田大輔、小林勝也、三谷昇
キャッチコピー ⇒ 「お前を殺して、俺は死ぬ。」 愚かに、無様に、それでも生きていく。

















オレの大好きな園子温監督の映画に似た雰囲気が漂う予告編、を見た当初から気になっていた作品。
見て、やっぱ正解!
すごーーーく、良かったです!
あらすじ
小さな町工場を営む健一は、5年前にひき逃げで最愛の妻を失って以来、妻との思い出に囚われて絶望と孤独の日々を生きていた。
一方、2年の服役を終えて出所したひき逃げ犯の木島は、相も変わらぬ傍若無人な振る舞いで反省とは無縁の生活を送っていた。
そんな木島のもとに、“復讐決行日”までをカウントダウンする匿名の脅迫状が届くようになるのだが…。
なんと監督は 人気劇団“THE SHAMPOO HAT”の作・演出を務める赤堀雅秋、そう舞台演出家、役者としても数々の映画に出演している方なのです。
役者もしているだけあってか、演出がなかなかキレがありました。舞台特有の長回しもけっこう多かった。
出演陣も豪華です!
全員の演技のクオリティが高レベル。
堺さんは今回、分厚いレンズのメガネ、ヨレヨレの工場の作業服にしたたる汗。見るからに根暗な雰囲気満載の近寄りがたい男を熱演。
更に「勇者ヨシヒコ」のヨシヒコを演じた人とは到底思えない変貌、最近、個人的にイチオシな俳優、山田孝之がいい味を出していました!
「悪の教典」の先生を更に「極悪非道」+「オレが世界の中心だ」を足したような役です。
ほんと上手いです。悪役なのに凄い 生き生き してた!!!
この映画、印象的なシーンがけっこう多かったです。
オープニングからタイトルが出てくるまでの数分のシーケンス がすごーくいい!
セリフが一つもないんだけど、素晴らしいカメラワークと役者の息を呑む演技が見事に混ざり合って、見ていてとても引き込まれました!
人身事故シーンも唐突で、リアルな吹っ飛び。
一番好きなシーンはラブホでデリヘル呼んで、なぜかポテトチップを開けようとするもなかなか口が開かず、けっこう長い間格闘し、しまいに怒り狂うシーン。
その後、真面目に「 ポテチが、・・・開かない 」の堺雅人が最高!ツボりました。
電話の録音メッセージのループされるデジャブ感。
安藤サクラがしつこく歌う、綾香の「三日月」。← けっこう上手いしw
「GANTZ」のおっちゃんの田口トモロヲのいいおっちゃんぶりも見所。
使えない後輩に「説教だな、これ」と先輩。その自分主体のトークがうけた。その後の涙シーンも良かった。
全編、これでもかとスパスパとタバコを吸う登場人物たち。
ラストの長回しのどしゃぶりの中での二人の 他愛もない会話 からの 泥まみれな乱闘 。
よいしょよいしょに突っ込みどころアリますが、かなりおすすめです!
糖尿病なのにプリンをかき込む主人公。
ラストのプリン、あなたはどう感じました?
いいセリフ抜粋。この映画のテーマというか核です。
「他愛ない話がしたい。
たとえば、昨日のテレビの話とか、芸人の話とか好きな食べ物のこととか…。
そういう平凡で他愛ない話がしたい。」
この監督の次回作、今からとっても楽しみです。
登場人物の息遣いを感じることができる、傑作映画「その夜の侍」オススメです
予告編

THE RAID
2011年度作品
102分 / インドネシア / R-15
監督・・・ギャレス・エヴァンス
役者・・・イコ・ウワイス、ヤヤン・ルヒアン、ジョー・タスリム、ドニー・アラムシャー、レイ・サヘタピー、タマ・リヤディ、ピエール・グルノ、テガール・サトリヤ
キャッチコピー ⇒ 強すぎ!殺りすぎ!敵多すぎ!















第一感想、 「 いてぇ! 」
・・・そんな映画ですw
予告編を見て「これ、ヤバイぞ絶対!」と思っていて、先日劇場へ足を運びました!
あらすじ紹介
インドネシアのジャカルタ。
スラム街にそびえる高層アパートは、麻薬王タマ・リヤディが支配する悪の巣窟となっていた。
そんな中、警察はリヤディを逮捕するため建物への強制捜査に乗り出す。
新人警官ラマを含む20人のSWATチームによる奇襲作戦が決行され、隊員たちが各フロアを順次制圧しながら、リヤディの部屋を目指して上っていく。
しかし、作戦はリヤディに筒抜けとなっていた。一行は退路を断たれてしまい、次から次へと押し寄せる凶暴な犯罪者たちの攻撃で、一人また一人と仲間を失っていくラマたちだったが…。
冒頭20分は緊迫感ある静けさが画面から漂ってきます。
これぞ、‘the 嵐の前の静けさ ’
この辺り、「なんかどっかで見たことあるなぁー」と思ったら、最近見たホラー作品の中でもかなり満足できる最恐ホラー「REC」シリーズのシチュエーションに類似!
あとゲーム版の「バイオハザード4」のカメラアングル的な雰囲気が特に迫力ありました。
さて、そんなこんなで建物に侵入したSWATチーム達、壮絶なサバイバル戦が待ち構えています。
あっちは感染者ですが、こっちは生身の人間。
《感染者》をただ《人間》に置き換えただけなんですが、斬新です。
住人達がドアからバンバン次から次へと鉈持って雄叫び挙げながら、列を作って襲い掛かってきます!
狭い通路なのでちょっとした気の緩みが、命取りです。
そいつらを前半は銃撃、後半サバイバルナイフ&格闘技で倒して行くですが、次から次へと住人が現れ、倒しても倒してもまた出てきますw
ほんとキリがないですわ。
と、いうか、どんだけだよ、この団地!?
危なすぎるぞ!!!
という訳で、急速にSWATの人数が激減していきます(。-_-。)
見所のアクションシーン。
ちょっと一言、言っていいですか?
「アフレコしてんの、これ・・・?」
バトルシーン中は
「おわぁぁぁぁぁー!」
「うごごごごぉー!」
「でやぁぁぁぁぁぁー!」
そればっかの雄叫び、奇声が常時鳴り響いていますw
というかあまりの声量で、音楽と効果音が掻き消されるくらい w
見ようによっては、かなり笑えますよ、これ!
終盤の CGなし のニ対一のリアルバトル。
とにかく「痛い、痛い、痛い」の連続。
これでもかとイタタタ アクションを見せてくれます。
何度も何度も何度も何度も何度もetc...倒されても起き上がる両者。
「 もういいよ! 」と見ているこっちが白旗かかげたいくらい壮絶な戦いが延々と続きますw
超人離れな生身アクションがこれでもかと堪能できる「ザ・レイド」。
最強の 格闘技シラッド をご堪能あれ!
オススメです!
予告編
予告編2(過激編)