映画「魔法遣いに大切なこと」

2008年度作品
100分 / 日本
監督・・・中原俊
脚本・・・山田典枝
役者・・・山下リオ、岡田将生、田中哲司、木野花、緑友利恵、太賀、水橋研ニ、永作博美、水島かおり、清水ゆみ、秋本渚、曽我彩音
キャッチコピー ⇒ 約束を守りたい-、君を守りたい。魔法遣いの少女ソラ。最初で最後のせつない恋が生みだす奇跡の魔法






ごくたまに、映画見終わった後で、
「この映画、また見たいな 」って思わせる作品に出会います。
思い出すだけで至福な、そして切なくなる映画。
この 「魔法遣いに大切なこと」 は自分にとってそんな一本。
この度、3回目の鑑賞をしました。ちなみに前見たのは2年前。
冒頭から エンドクレジッ トまで堪能しました。やっぱむちゃくちゃ面白い!
*あらすじ*
そこは、魔法遣い が当たり前に存在する現代。
魔法遣いの血筋を受け継ぐ者は、16歳の夏に行われる研修を受け、“魔法士”と国から認定されて初めて魔法を使えるようになる。
ただしその使用は厳しく制限されており、正式な手続きを経て国が許可した依頼に対してのみ魔法を使うことが許されていた。
そんな魔法士の研修を受けるために北海道から上京してきた16歳の少女ソラ。
彼女は、同じく研修に参加することになった豪太と一緒に、先輩魔法士の下で10日間の実地研修に臨むのだったが…。
ちなみに漫画原作です(未見)。
初見の鑑賞時は、単純に ストーリー に惹かれましたね。
2回目は見逃した細部の演出に感動し、涙しました。
3回目となるとあらかたどういうストーリーかは知っているのですが、なぜか一番泣けました。
エンドクレジットでまさかの ボロ泣き 。
久しぶりに目が 真っ 赤になりましたよ。
主人公の女の子ソラは北海道美瑛出身の見習い魔法遣い。
魔法師になるのが亡き父親との 約束 (夢)で東京の魔法学校へ上京していくところから物語がはじまります。
‘ 魔法が使える魔法遣いが日常にいる ’という実際にありえない設定も、とても自然に描写されており、安心して見ることが出来る親切設計です。
もちろん‘ 魔法 ’はCGで描かれますが、世界観を壊すことなく映像にとても馴染んでいました。
特に後半のハイライトシーンとなる 座礁したイルカ達を魔法遣い達が力を合わせて助ける場面が好きです!
魔法がまだ上手く扱えない豪太の背中にソッと手を当てサポートするソラのくだりはもう見ていて鳥肌が立つくらい好きなシーンの一つです。
そこでソラが放つセリフ 「私がキッカケになる…」 も泣かせます。
主演は山下リオさん。
文句なし存在感でこのソラ役を演じられています、自然体で物凄くハマり役。
実家の母と電話する場面、泣くのを必死に堪える姿は見ていて、こちらまで胸が苦しくなります。
相手役は岡田将生さん。
はじめは 魔法遣い なんてとバカにしたり、ふてくされたり悪ぶっているのですが、だんだんとその部分が削ぎ落とされ、いい方向へと変わっていきます。
この変化がとても見ていてわかりやすい。
ちなみに彼が来ているTシャツのデザインが酷い(恐らく計算されてます)、そんなTシャツよく探したな?ってくらい変なイラストTシャツ着ているところにも注目ですw
そんな二人が、手を繋ぐ 場面。
とても初々しいー !
この場面何度見ても物凄く自然ななりゆきなので大納得。撮り方も憎いくらい 綺麗に撮られており名シーン中の名シーン!
とにかく、作り込み過ぎていないナチュラルな二人の演技に引き込まれます。
そして、この作品の主題歌 Thyme の[ 愛する人] が最高です!
歌詞もこの作品のテーマにピッタリで、伴奏の時点からして、涙線を壊しにかかります。
そしてクライマックスと言えば、
主人公のソラが父との約束を果たす場面です。
そこから回想シーンを挟み、真実が語られる場面、
もぉ~~~~ この辺りは 涙なしでは見れません。
呼吸困難なるくらい切ないよ。
あなたにとって、生きるとは?
とても胸に迫ってくる内容です。
他にも母親役の永作さんの健気な感じとか、
何度か登場してくる北海道弁 の だろ、べや
そのぎこちなさ含め、なんか心地いいわ。斎藤歩さんはなぜか物凄く自然な言い方でしたね。
決して大作でもお金がかかった映画ではないんだけど、この小品ながらも味わい深いのある雰囲気映画。
ほろっと来て、心に何か引っかかります。
今回、3回目の鑑賞だったのですが、既にもう一回見たい気持ちなってきました。こういう映画ってそうそうないです。
DVD買おうかな・・・。というかBD出ましたら迷わず買うぞ!
映画 「魔法遣いに大切なこと」 、強くオススメします!
予告編「魔法遣いに大切なこと」
主題歌: THYME 『愛する人』 ※伴奏から涙線ヤバイ