
2005年~2006年
(DVD全12巻/48話)
監督・・・石田秀範、諸田敏、坂本太郎、金田治、高丸雅隆、田村直己、鈴村展弘
役者・・・細川茂樹、栩原楽人、蒲生麻由、神戸みゆき、森絵梨佳、水木薫、渋江譲二、秋山奈々、梅宮万紗子、川口真五、松田賢二、伊藤慎、下條アトム、中村優一、村田充、芦名星
キャッチコピー ⇒ ぼくたちには、ヒーローがいる













仮面ライダー シリーズは「 電王 」→「 龍騎 」に続いてこの「 響鬼 」をみました。
この 「響鬼」は実に 仮面ライダー っぽくないです。
例えば、
・本編中に 仮面ライダーという言葉が一切出ない。「鬼」という形で変換。
・ライダーのクセして機械に疎く、バイクに乗れない(後半練習して乗れるようになります!)
・「変身」の掛け声を発しない。
・ベルトじゃなくて音叉で変身する。他のライダーも、笛、弦で変身します。
・仮面ライダーが主役ではなく、その仮面ライダーを慕う少年目線から物語が描かれる。
・仮面ライダー史上、最高齢の主役ライダー。おっさんライダー(当時32才)と呼ばれていたそうですw
・実験的な演出(ミュージカル描写、黒背景インサート、文字のインサート、音楽が打楽器主体の構成)
この異色具合は平成の仮面ライダーアマゾンなんて呼ばれていたそうです。ちなみに平成ライダー六作目。
ちなみにここだけの話、1、2巻は面白さが全然分からず、何度か見るのを途中で辞めようと思いました (^^;;
音楽が超軽いし、所々ミュージカルになるし(好きですけどね)、黒バックが意味深に何度もインサートされて気が散るし、敵は弱過ぎて闘いにハラハラドキドキ感がなく、そもそも主役ライダーの性格が天然で…、
もう響鬼(ひびき)だけに全然響いてきませんでした。
しかし、です。
3巻位から一気にこの作品の見方がガラリと変わってきました。
軽かった音楽は妙に板に付き始め、ミュージカル要素は回をますごとに消滅していきw
ロゴデザインの出方演出の圧倒的存在感に酔い、独特な編集に味わいが感じられました。
普段の頼れなさげなヒビキと、バトルの時の勇ましい響鬼のギャップがなんともいいバランス!
最初、「 武器がバチ? 」って思いました。
それを武器にしちゃダメだろ。
回が進むごとにその音撃棒から火の粉が飛んだり、燃え出したり、しまいには火の波動を出すようになったりでパワーアップしまくりで (^ ^)
更にヒビキの口癖 「 鍛えてます 」 の通り、鍛えて真っ赤なボディへ進化した響鬼紅。
ディスクアニマルの力で響鬼装甲になったりと見ていて、やっぱ段階上がるの、興奮します。
それから同じ鬼のクールなイケメンのトランペットの使いの威吹鬼(イブキ)と、漢気溢れるでも実はおっちょこちょいのエレキギターの使い手、轟(トドロキ)が出てからは更に物語に厚みが出て、見出したらもう止まらない、止まらない!!!
アクションシーン、前期は敵を いかに格好良く倒す かがポイントとなっていたようですが、後半から敵の強さと数が増量、苦戦していく鬼達。
ついにきました、 ハラハラドキドキ感!
時に協力しながら魔化魍(まかもう)と呼ばれる妖怪を倒していきます。
ちなみに一番好きな魔化魍はニャーニャー言ってるバケネコ!
勿論、アクションだけではないですよ!
よいしょよいしょでとても考えさせられる テーマ が描かれています。
まずは弟子。
威吹鬼の弟子は幼い頃、両親を魔化魍によって殺された過去を持ち、そんな憎き鬼に復讐を誓い鬼になろうと修行中な女子高生、あきら。
彼女はいつも威吹鬼の助っ人としてディスクアニマルという円盤型クリーチャーを操りサポートしています。
後半から通い合っていた二人の絆に亀裂が入り、とある選択するアキラ。とても深く考えさせられました。
更にギターが武器の轟はすっごい熱血、真っ直ぐな男。
またけっこうドジで、想いを寄せる日菜佳さんとのおバカエピソードがイチイチ面白かった!
そんな轟を背後から優しく、時に厳しく支えてくれるのは以前、魔化魍戦で受けた傷が原因で鬼を引退した、師匠の斬鬼(ざんき)。
終盤、この二人の身に命に関わる事件が襲います。この師匠と弟子の関係が浮き彫りになり、その死生感に泣けます。
そしてタイトルにもなっている響鬼には主人公の少年、明日夢(あすむ)。
弟子を頑なに取りたがらない響鬼の態度に、明日夢は悩み葛藤します。
この二人、面と向かって話すことはあまりないんですよね。お互い別の方向見ながら会話しているのがほとんど。でも何か二人の関係性が好きです。
高校受験、学校生活、シングルマザーとの生活、ちょっと気になる幼なじみの同級生ひとみ、たちばな という鬼をサポートしている和菓子屋でのアルバイト。
悩んでも悩んでも本当に自分がやりたい事が見つからない明日夢、理想と現実の狭間で揺れる少年の心。
あ、そうそう30話から、路線変更します。
当時、ターゲット層が掴めなかったのか人気が出ず プロデューサーと脚本家が突然変わります。
その影響で突如現れた登場人物、口は悪いが成績優秀な京介(なんと電王(侑斗役)にも出ていた中村優一)と仲慎ましく張り合います。
ネットでこの辺りの噂は事前に知っていたのですが、そこまで物語がガラリと変わった感じはありませんでした。
大きな変更点と言えばコメディ色が少し強まったのと、響鬼が剣を使ったり、少年の成長よりもバトルシーンに重点が置かれたりとしたところですかね。あとオープニングの明日夢のナレが消えてしまったのは残念でした。
響、音楽 も素晴らしいんですよね!
オープニングは一回変わるんですけど、どちらもほんと最高です!!
自分の人生、やっぱ最後には自分で決めるんだ。
この作品を見ていて何度も問いかけられました。
自分も30歳まであと5年。
ヒビキさんみたいに誰からも好まれ、ユーモアあって、更にちょっと余裕のある大人になりたいなー と強く思いました。
本当にかっこいいんです。憧れます!!!
というわけで、「仮面ライダー響鬼」、超オススメです!
この作品、初期の頃と終盤の 明日夢の成長ぶり も見所です。見た目もかなり変わりました。
MAD「仮面ライダー響鬼」
CM「ヒビキver オロナミンC」
前期エンディング曲「少年よ」
後期オープニング曲「始まりの君へ」
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