映画「もらとりあむタマ子」

2013年度作品
78分 / 日本
監督・・・山下敦弘
役者・・・ 前田敦子、康すおん、伊東清矢、鈴木慶一、中村久美、富田靖子、奈良木未羽、萩原利映、吉田亮、賀川舞亜、細江祐子、藤村聖子、伊藤沙莉、林和義、田中慎也、服部竜三郎
キャッチコピー ⇒ 坂井タマ子23才 大卒。ただ今、実家に帰省(寄生)中











劇場で見てきました!
期待していた以上の作品でした。
特に演出部分で驚いたのは、
本編で 一切音楽が流れない ところです。
なかなか踏み切ったことしてくれますね。
しかもエンディングがかなり唐突、
「えっ・・・もう終わりなの?もっと見たいんだけど!」
っていう、例えるなら腹八分目で突然、幕が下ります。
これにはヤラれましたね。いい終わり方だと思います。
そしてエンディング曲は「地獄でなぜ悪い」の星野源を選択するというピンポイントさ!もぉ最高です!
*あらすじ*
東京の大学を卒業したものの、就職もせず、父・善次が一人で暮らす甲府の実家へ戻ってきたタマ子。
家業のスポーツ用品店を手伝うでもなく、ただゴロゴロと暇を持て余しては、時折、世間に毒突いて口だけ番長ぶりを発揮するだけのあまりにも残念な日々を送るタマ子だったが…。
本編、これといった大きなことはおきません。
フツーの日常を淡々と切り取っています。
ただ、そんな他人の日常なんて見せられても実際には面白くありません。
では、なぜこの作品は面白いのか?
それはズバリ、魅力溢れんばかりのキャラクターだと思います。
前田敦子さん演じるタマ子と、康すおんさん演じる お父さん。
この二人でなかったらがここまで、こんなにも引き込まれませんでした。
本当、この2人最高です!
本編に一切音楽がなく、場面転換も唐突に始まり、終わります。
それの繰り返し。
音楽がかからない分、周囲の現場音が音楽としての役割を果たしています。これが凄くいいんだね。
あと本編、
食事シーンがかなり多い!
二人のキャラの性格が垣間見られる重要な場面。その何気ないシーンがとてもとても良かったです。やっぱ食事シーン好きです!
主人公演じた前田敦子(元AKB48)さん、とてもふて腐れ感漂う演技が上手かったです!
自分のモノにしています。
今後、気になる女優さん の一人になりました!
監督の山下敦弘監督は、事前に「天然コケッコー」、「リンダリンダリンダ」は鑑賞していました。特に後者はかなり面白かった記憶があります。
冒頭、主人公読んでいる漫画が「天然コケッコー」なのにはニヤリ。
ニヤリといえば本編けっこうニヤリ描写があります。
わりと、というかなり小ネタが多いですね。
突然ジャンケン、ダンゴシーンのファーストインパクトはかなりヤバかったです!
父親と娘。
なんていうかこの二人いい。
観ていて落ち着くw
この居心地のいい感覚は傑作映画「横道世之介」観た時に近いかもっ
山下監督&前田敦子さんの「苦役列車」、まだ未見なので早速借りたいと思います。
ちなみに‘もらとりあむ’の意味は、
肉体的には成人しているが、社会的義務や責任を課せられない猶予の期間。また、そこにとどまっている心理状態とのことです。
面白かった!超オススメです
予告編
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