ドラマ「午前3時の無法地帯」

2013年度作品
日本 / 120分(全11話)
役者・・・本田翼、オダギリジョー、青柳翔、和田聰宏、永岡佑、木南晴夏、宇野祥平、河井青葉、碓井将大、藤本泉、中別府葵、吉永淳
監督・・・山下敦弘、今泉力哉
キャッチコピー ⇒ 仕事に恋に全力投球!感情移入度120%のラブストーリー








ブワァ~、と染みます
それわかる、それもわかるわ~!
って感じで楽しめました。
こちらの作品、DVDの予告編見て面白そうだったから借りてみたんですよね。
というか主人公の寝不足気味な顔がガチで今の自分過ぎて、
なにか解決策の糸口にならないかなぁ?というのもあり少し期待を込め睡眠時間を削って鑑賞しましたw
鑑賞し終わってから知ったのですが、ねむようこさんの同名少女漫画を原作とし、BeeTVにて全11話としてドラマ化。
ちなみにDVDでは120分ノンストップで映画として構成されています。
ところどころリアリティのある描写は実際にねむようこさん自身の体験談から描かれているとの事・・・納得です!
*あらすじ*
パチンコ専門のデザイン会社Pデザインに勤めはじめた若きデザイナー、ももこ。
ひとくせもふたくせもある先輩たちに囲まれて、日々、仕事に恋に全力投球!!
毎日怒られながら、徹夜しながら、真正面から仕事とぶつかりあって大きくなっていくももこ。
忙しすぎて彼氏とうまくいかない、そんな時に年上のミステリアスな男性が現れた。
↑のあらすじ見る限りは恋愛要素を前面に押し出してますが、
自分が見て一番テーマとして伝わってきた部分は、
‘ 仕事とどう向き合っていくか? ’
という部分でした。
この映画で描かれている彼女の職種はパチンコ専門のデザイン会社。
初めて1ヶ月な状況です。
ちなみに自分も新たな職(映像制作)に入ってまだ一ヶ月経過していません。
なのでかなり見ていて共感できるポイントがありました!
ももこはイラストレーターに憧れ、入社。
理想と現実のギャップに戸惑います。
これは自分がしたかったこと?
まずこの業界には、納期ってものがあります。
納期を破ること、それは当たり前ですが社会人として 一番やってはいけないこと です。
この納期間近になると深夜残業はほぼ確定。
納期のタイムリミットでアタフタしている職場風景、
皆、全然寝ていないので、顔が死んでいます。
なんとしても納期だけは死守しなければならない。気合で奮闘する社員さん達の姿。
そんなアタフタしている時に限って自分のミスが発覚、新たな問題が次々と圧し掛かります。あぁキャパオーバーの噴火火山!
時間との戦い。タイトルにもあるように残業で終電で帰れないこともシバシバ。
「これは明日やります」 が通用しないのだ。
話は変わりますが、
誰にでも睡眠サイクルってあるじゃないですか?
たとえ貫徹しても、明日寝れる保障はどこにもない。
睡眠サイクルの帳尻合わせが難しく、翌日に持ち越したらアラ大変。
あれ、今日何時間寝たっけ?
今日何曜日?
ってのがザラ。
主人公のうつろな目
基本的な動作がスローになる
たまにハッとする時がある (恐らく意識飛んでます)
普段なら簡単なことでも寝不足効果による思考能力低下で、簡単な作業でもミス。
でも、がんばるしかない。
仕事、プライベートに限らず 「おかしいぞ!」 っていう思う瞬間に時として出会う訳だけど、
なんだかんだで、あとで思い返してみると、
何かしら自分にとってプラスになっていること実感することが多くなりました。
辛いことでも長い目で見ればきっと自分の成長に繋がっていくんだなぁと・・・。
ももこ演じるのはモデル出身の本田翼さん(最近見た「江ノ島プリズム」でも光っていました)。
寝不足&精神的要因で全身から発散される ふてくされ感、倦怠感など胸に迫る迫真の演技。
特に行き場のない(感情の整理が付かない)シーンが凄くよかったです。
更に周りの仲間もかなりの個性派揃っています。
鬼営業の輪島さんが鬼ヤバイ!
職場では常にボクサーパンツ姿の瀧さんw 流石にダメでしょ!!誰も注意してなかったw
さて、恋愛要素ですがオダギリジョーさん登場は反則ですね。
気軽に「手伝おっか?」
この主人公の心理、シチュエーションなら落ちるのも当然です。
「も、もしや、あなたは神ですか!」 と思いましたw
印象に残ったシーンは多々ありましたが、
ももこ、気合で残務を終わらせ、念願の好きな相手とのデート前であることに気づきました。
シャワーに入り損ねた・・・!
時間が取れず泣く泣く職場の洗面台で簡易シャンプーしている時に・・・バッタリ。ココ凄い良かったです。
DVD版の本編時間は120分と長いのですが、描かれている部分がとても共感できたので、時間を感じさせずドップリはまりました。
孤軍奮闘しながらも成長していくももこ、
彼女の一生懸命な姿を見て、自分も、もう少しがんばってみよう!という気持ちになりました。
ちなみに本作で一番、印象的なセリフ、
「仕事、ナメんなよ」がズバッと効きました。
自分にとって仕事ってなに?
お仕事 に葛藤を感じている人は是非おすすめ!
きっと答えに繋がるキッカケが見つかるかと思います。
本作の監督は、「もらとりあむタマ子」の山下敦弘監督。
この作品も音楽はほとんど入りません。
エンディングテーマ曲でもあるmoumoonさんの『ネバイナフ』がかかった瞬間、こみ上げて来るものありました、大切にしたい感情ですね。
前職で辛い時も「ソラニン」に救われました。
やっぱ映画は好きだ。凄い!
そんな映画をオレは作っていくぞ!
「午前3時の無法地帯」おすすめです!
予告1
予告2
moumoonさんの『ネバイナフ』
本編第1話