
2005年度作品
105分 / 日本
監督・・・園子温
脚本・・・園子温
役者・・・田中哲司, 夏生ゆうな, 村上淳, オダギリジョー、小嶺麗奈 、臼田あさ美、手塚とおる、温水洋一、岩松了、麿赤兒、菜葉菜
キャッチコピー ⇒ 今日、ヘンな夢を見た





まだ未見だった園子温監督の初期作「夢の中へ」を見ました。
前半はあまり感情移入できる登場人物がいない為、あまり入り込めなかったのですが、終盤辺り から一気に加速していきました。好き嫌いが分かれそう。
ちなみに主題歌は井上陽水 さんの同名曲です。
*あらすじ*
鈴木ムツゴロウはさえない舞台役者。いつまでもブレイクしない鈴木に、同棲中のタエコも愛想を尽かしていた。
一方鈴木は、三流劇団の女優ランコとも最近関係を持ち始めていた。
次の舞台の稽古をしていたある日、そんな鈴木の体調に異変が起きる。小便がしみてしょうがない。性病だと直感した鈴木は、次第にランコへの疑惑を強め彼女を追及する。
しかしランコに逆ギレされ、家を追い出されてしまう。
自分の家に戻ると、今度はタエコが家出の準備中。疲れ果てた鈴木が眠りに就くと、夢の中で彼は、銃弾を浴びて血まみれのテロリストになっていた。
3つの世界を、ムツゴロウが行き来します。
行き来すると言っても、自分で好きなタイミングを選べません。
いい意味で、 ` 混沌 ' という言葉がふさわしいですね。
本編は4:3のDV画質、手ブレと かなり長い長回し が多用され、自主映画特有の荒い感じで 夢・現実 の狭間を移動します。
また、その世界ごとに自分以外の人が まったく別の人格に変わっています。 その違いもまた見所です。
本作は、「ラミパソ、ラミパソ~」の「SPEC/警視庁公安部公安第五課」で強烈な印象を残していた田中哲司さんが主演。
他に光っていたのが、オダギリジョーさん!
長回しシーンが多く、フランク過ぎる演技で巧いなと感じた。
ムツゴロウの妹役の臼田あさ美さんも、ヒヤヒヤさせる妹役で出ています。
更に、温水さんもw
冒頭の世界では、劇団のボス的な役で、あまり見たことがない威厳ある温水さんが、新鮮でした。
ちなみに劇中歌としてつい先日見たばかりの大林監督の「さびしんぼう」の主題歌でもあったショパンの「別れの曲」が冒頭から流れます。この曲、かなり好きになりましたね。
全編、ギラギラしています。
そして本編最後、主人公が道路を走ります!
やっぱ園監督だ!
オススメです。
予告
劇中歌:「別れの曲」
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