ドラマ「みんな! エスパーだよ! 」
2013年度作品
全12話 (348分) / 日本
監督・・・園子温、入江悠、鈴木太一、月川翔
脚本・・・田中眞一、園子温、鈴木太一
役者・・・染谷将太、夏帆、真野恵里菜、マキタスポーツ、安田顕、神楽坂恵、栗原類、深水元基、柄本時生、柾木玲弥、鈴之助、イジリー岡田、筒井真理子、武田航平、竹内力、本郷奏多、茂木健一郎
主題歌・・・ 高橋優 :『(Where's)THE SILENT MAJORITY?』 / エンディング: 石崎ひゅーい:『夜間飛行』
キャッチコピー ⇒ 世界を救いたい。まだ童貞だし。
TV放映時、録画ミスで途中で断念・・・。前々から観たかったドラマ 「 みんな!エスパーだよ! 」をやっと、やっとレンタルで全話鑑賞することができました 。
勿論、園監督が演出したというところで、かなり前から注目していた作品です。
(※園子温監督による演出は第1,7,10,12話)
ちなみに原作は「デトロイト・メタル・シティ」で有名な、若杉公徳さんの同名コミック。
*あらすじ*
「鴨川君・・・・絶対、私で○○○○してるよなー」 ある日突然、人の心の声が聞こえるようになってしまった何の取り柄も才能もない平凡な高校生・鴨川嘉郎。
「 なぜ僕に超能力が! ? 」突然のことに、戸惑ってしまう。悩み苦しむ先に見た、人生の主人公(=ヒーロー)になるという光・・・。
鴨川嘉郎は、“世界を救う"ことができるのか! ! ! ?予測不能の狂騒劇が遂に幕を開ける! !
初めに言っておきますがこの作品、青春じゃなくて、性春なのであしからず・・・
一話目からエロネタと下ネタ超満載!
地上波、大丈夫か?ってくらいのネタが豊作。
周囲にあまり、 この作品好きです! と言いずらいテイストなのは間違いない。
これは同監督の「愛のむきだし」に通じるものがありますね。あっちが「変態映画」ならこっちは「変態ドラマ」だ。
この手の作品は、好きで観たい!という部類に入らないのですが、この作品は別格。
では、どこが面白いか?
それは魅力ある、登場人物、でしょう!
エスパー達がヤバイ!
個性有り過ぎて困る。
中盤以降、エスパーが結集する場面とか、ヘタなヒーローものを見るよりも、 「おおぅ!」 と興奮してしまいました。
でも、その後の全然使えない感とかも・・・もぉ最高です!
さて本作の主人公、超能力で世界を救おうとする少年を演じたのは「ヒミズ」の染谷将太さん!
安定の演技力で文句の付けどころがないです。
そして驚くのがヒロイン陣。
清純派イメージが強い、夏帆さんと小野恵里菜さんがすんごいことになっています何が凄いって・・?それは是非観てください!
ちなみに夏帆さん、ヤンキー役を演じます。
つい先日見た映画「箱入り息子の恋」では目が見えないこれぞ清純って感じの役柄、このヤンキー女とまったくもって同一人物だと思えません。
また、ドラマの「ヒトリシズカ」のミステリアスな役とも異なり、最近頭角出てきた要チェックな女優さんです。
まだまだ個性派います。
安田顕さん!
以前、映画「HK/変態仮面」でも ‘変態とはなにか?’ を変態仮面に熱弁していましたが、
今回、変態教授としか思えない登場の仕方で、とにかく見ていて面白かった。喋り方が独特で圧倒されます。
瞬間移動という特殊能力を持つエスパー!
しかし、移動先は必ず全裸の深水さん、
股間に隠しマークが毎回表示されるとはいえ、毎度、豪快過ぎる全裸に、見ていて変な笑いが起きてしまいます。
あと、マキタスポーツさんも強烈でしたね!
エロイものしか浮かすことができない エスパー能力の持ち主。
でも、終盤のエピソードは人一倍、なぜか感動したんですよね。画面に出てくるだけで、オーラを放ってました。あと顔芸がヤバイw
他にも誰もマネできないオーラの栗原類さん、竹内力さん、本郷奏多さんetc・・・ほんと登場するだけで一気に引き込まれましたw
個人的に、終盤ほんの少ししか登場しないのですが、
股間潰し が出来る女教師のシーンがツボでした。
拳に力を入れるだけで、近くの男共が股間を抑え転がる光景が、カオス過ぎ
あの力があれば、向かうところ敵なしではないだろうか・・・?
他にも、園監督と言えば、絶叫&疾走シーン、も、
もれなく入ってきますw
あと引き込まれたのは、小野さんが寂れた夜の街中で、一人熱唱しながら歩くエンディング回。こんな迫力もなかなか地上波のドラマ作品では見ることのできない試みだと感動しました。
シモ話 ばっかに注目が浴びる、ショーもない内容なんですが、
その核には、 「僕はその辺の皆と違う、この僕がが世界を救う人間なんだ」 という強い思いが描かれており、普通に共感できるなというか、主人公の思いがヒシヒシ伝わってきました。
特に終盤に描かれる、分散していくエスパーメンバーのくだりは、とてもリアリティがありました。
さて本作を語る中で忘れてはならないのが、田舎 という舞台。
これが東京の渋谷や歌舞伎町だったら、ここまで面白くならなかったと思います。
錆びれた街中で、 「もしかしたら、世界を救えるかもしれない・・・」 という点が良かったと思います。
そして、方言(三河弁)も魅力的!
語尾に「だに」が付きます。
このイントネーション初めは、かなり違和感あったのですが、回が進むにつれて、この作品にはなくてはならないものに。
何度も言いますが、
本当に面白かった!
そんな本編を盛り上げていたのが、冒頭とエンディングの曲。
どちらも すごーーく パンチがる、曲なんです。
若者の息遣い、謳歌?みたいなものが感じられました。
ちなみにエンディングは、毎回その回を演出した監督さんが“ワンカット"で撮影した演出も見所!
久しぶりにまた見たくなる、中毒性のあるドラマでした。
ただし、人をかなり選びますが・・・、超おすすめ
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第一話予告
オープニング抜粋
オープニング曲
高橋優 :「(Where's)THE SILENT MAJORITY?」
エンディング曲
石崎ひゅーい「夜間飛行」