
2009年度作品
106分 / 日本 / アニメ
監督・・・吉浦康裕
脚本・・・吉浦康裕
声の出演・・・ 福山潤、野島健児、田中理恵、佐藤利奈、ゆかな、中尾みち雄、伊藤美紀、沢城みゆき、清川元夢、杉田智和、山口由里子、水谷優子
主題歌・・・ Kalafina: 『I have a dream』


















劇場公開当時、予告編とフライヤーを見て、 これは、お話的に面白そう と記憶していた作品。
この度、やっとDVD見れました♪
吉浦監督は、脚本も兼任。
学生時代に演劇もやっていたとのこと。舞台的な演出もよいしょよいしょで感じられました。
ちなみに今回、鑑賞したのは 劇場版。
2008年にWeb上で順次各話15分で全6話を公開。
そして2010年にその全6話を再編集(新たな追加シーン挿入&一部カット)した完全版が劇場映画として公開されたそうです。
*あらすじ*
「未来、たぶん日本。“ロボット”が実用化されて久しく、“人間型ロボット”(アンドロイド)が実用化されて間もない時代。」
高校生のリクオは、所有するハウスロイド「サミィ」の行動記録の中に、命令した覚えのない行動を発見する。
友人のマサキを誘って記録された場所に向かってみると、そこには「イヴの時間」という不思議な喫茶店があった。
そこに集う様々な人間やアンドロイド達との関わりの中で、それぞれが少しずつ影響を及ぼしあい、変わっていく。やがてそれは、外の世界へもかすかな、しかし確実に波紋を広げることとなる。
この作品でもロボット作品に毎回登場する ロボット三原則が出てきます。
ちなみにこの三原則、そもそものはじまりは、SF作家アイザック・アシモフのSF小説において、ロボットが従うべきとして示された原則です。
この三原則、人間の理に適っているんですよね。
第一条 ロボットは人間に危害を加えてはならない。また、その危険を看過することによって、人間に危害を及ぼしてはならない。
第二条 ロボットは人間にあたえられた命令に服従しなければならない。ただし、あたえられた命令が、第一条に反する場合は、この限りでない。
第三条 ロボットは、前掲第一条および第二条に反するおそれのないかぎり、自己をまもらなければならない。
というわけで、その三原則をモットーに、今よりあまり遠くない未来が舞台。
路地裏の雑居ビルの片隅でひっそりと営業している喫茶店‘イヴの時間’という、お店が主なお話の軸となります。
ビジュアル的に真っ先に目を引いたのは、アンドロイドと人間を区別する為の、リングです。
頭上に表示されるホログラム状の輪。なんかいいね
この輪、人間から命令を受けると、表示音(ピン!とかポンみたいな機械音)と共に、表示色が変わりその内容が輪に表示されます。こういう細かいの好き。
この輪で人か否か区別するわけですが、
最近、様子がおかしいと思われる、主に家事をしてくれるアンドロイドのサミイの足跡を追跡、たどり着いた先が、
まさしく イヴの時間 というカフェだったのです。
ココに入ると、アンドロイドロの輪が消えます。
ということは、視覚的に 人間 と アンドロイド の区別がつかなくなるわけです。
おおぉ!
休息のひと時、憩いの場。
この喫茶店に入った瞬間、ロボットはすぐに本性を出します。
普段、暗いトーンで機械的に命令に忠実な姿とは異なる雰囲気。
表向きの顔と、裏向きの顔とでもいいますか?アンドロイドにもあるんです、・・・ありました!
そして、休息を終え喫茶店を出たら、ご主人様の元へ帰ります。
人によっては全然違う性格です。そのギャップがいいですね。
ちなみに店の外に出たら輪が戻ります。
でも、ちょっと待って!
喫茶店の中だけしか、この効果が出ないんじゃ、心持ち としては誰にも知られたくない・・・そういうアンドロイドもいるはずです。
はい大丈夫、ご安心ください! (某TVショツピング風)
セキュリティ対策も万全です。喫茶店のドアを出た後すぐ、ドアが自動でロックされます。一定時間を過ぎると開きます。
よって、相手がアンドロイドなのか人間なのか、気づかれないのです!マスターやるー♪
ゲームのXBOXも最近、声認識で操作できます。
iphoneのSiriも、声を認識し的確な言葉を返してくれます。
近い将来、形は違えども本作のようなアンドロイドも現実に現れる未来も、決して遠い未来ではないかもしれませんね。
人間 と ロボット の境界線、
こういうものを見せられると、科学の進歩って便利になる反面、新たな問題も生まれそうだ。
映像面の話になりますが、カメラワークが印象的でした。
重要な場面になると、ギューン! と人物の周りを急旋回し止る、回り込みアングルが実に効果的でした。
なかなかこんな迫力あるカメラワークは、実写でお目にかかれないですからね。
ゆったり、見れます。
ところどころ、笑えます。
そして、コーヒーが飲みたくなります!
喫茶店のメニュー、 イヴレンド(コーヒーです)が飲みたいなー!
映画 「イヴの時間」 お勧めです!
予告編
Web版第一話
エンディング曲
Kalafina: 『I have a dream』
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