映画「ボンとリンちゃん」

0 0
bon-ringsga.jpg

2014年度作品
91分 / 日本
監督・・・小林啓一
脚本・・・小林啓一
出演・・・佐倉絵麻、高杉真宙、桃月庵白酒、比嘉梨乃、まつ乃栄太朗、月岡果穂、門前亜里、鈴木貴之、町田宏器、つぼみ
主題歌・・・40mP 『迷子のリボン』
キャッチコピー ⇒ 心にいつも妄想です 


scene_04faafd (711x400)

086-01dadad (744x400)

229550_615 (710x400)

086-02gsghj (744x400)

086-03gsg (738x400)

086-05dkfrj (745x400)

086-06dshs (748x400)

086-09hsgshs (736x400)

086-01dadadgsg (736x400)

086-10rsgagarg (740x400)




 劇場公開 かなり前から待ち遠しかった作品、

映画 「ぼんとリンちゃん」、劇場にて鑑賞してきました。





 監督はモノクロ傑作青春映画「ももいろそらを」を撮った小林啓一監督。

 見る前から、もう 期待度マックス です!

 予告編からすると、オタクワールド全開の軽い映画 かと思いきや、全然そんなことないメッセージ性の高い素晴らしい映画でした。








*あらすじ*

“ぼん”こと女子大生の四谷夏子は筋金入りの腐女子

 一方、“リン”こと友田麟太郎はぼんをねえさんと慕う18歳のアニオタ浪人生

 2人は、BL同人誌をきっかけに親友となったみゆが、同棲中の彼氏から暴力を振るわれていると知り、彼女を救出すべく東京へ向かう。

 そして、ネットゲームで知り合ったオタク中年べびを助っ人に迎え、いざ“ボス戦”に挑むべく、みゆの家へと出撃するぼんとリンだったが…。









 冒頭 初っ端から、

「この長回し、もしや永遠に続くか?」

 と思うほど超長い長回しシーンから本編が始まります。


何処でカット切り変わるのか?
それとも話が一区切りされるのか?


 妙な緊張感が漂わせながら会話中心に物語が展開されていきます。





 前作もラストシーンが9ノーカットという長回しでしたが、

 なんと今回更に長い15という超尺シーンありますよ!






 本作、ほとんど監督自らカメラを回しているそうです。





 また、全カットが 人の目線 で統一されています。

 監督自ら語るように、これは 類似3D体験

 リアルな日常を覗いているような新鮮な映画体験ができます。

 登場人物の会話に自分も混ざってるような 感覚ですね。






 そして前作同様、そこで繰り広げられる セリフの掛け合い がとってもリアル

 本番撮影は入る前に、2,3月前から演技リハーサルを繰り返し、本撮影に挑んだそうです。








 さて前作と打って変わり、 オタク文化 を全面に出しています。

 ボーイズラブ、同人、愚民と愚問、ニワカ、肉便器とかいうワードも飛び出してきますl



セリフも、

「ハートがクソいてぇ!」
「キャプって」
「デュふ」
「淫獣と書いて友よ」

「貫くことこそせいぎ」
「未来からしてみたら、今は一瞬だ」

「だいじょばねぇよ!」
「俺はモロの子か! 違うよ、テトだよ」

「この事実はどの予言書にも書かれていなかった」
「家電売り場と言う名のセーブポイント」

「円環の理に導かれて」 →「マドまぎ」きたw

「肉便器救出作戦」 ← 意味わかりません!?是非劇場でその真意を





 主人公ボンを演じるのはsupercellの名曲のPV「さよならメモリーズ」に出演していた佐倉絵麻さん!

 映画初主演。怒涛の長回しでの膨大セリフ覚え、っす!

 ちなみに身長175cm!





 リンちゃんは「仮面ライダー鎧武」ブドウライダー龍弦演じた高杉真宙さん。

 クールイケメンでアニオタ役。






 この主役2人もかなり濃いキャラなんですが、

 それにもまして濃厚なのが、ベビちゃんです。



 可愛い名前だけど中身は、完全 中年のおっさん



 そして部屋は圧巻!

 もう足の踏み場がなくらい エロゲ&ギャルゲの巣窟。

 これがいわゆる痛部屋ってヤツですかね!?



 もう、ここまでこれば 崇拝 しそうなくらい。







 この映画に出てくる人達は基本 痛い登場人物 ばっかりなんだけど、妙に憎めないんですよね。

 時に共感できます。

 この ムズがゆい 感じがホントよく出ていた。






 ちなみにエンディング曲は初音ミク

 40mP さんの 『迷子のリボン』 はとくに歌詞、が共感できる最高です!






 描くテーマがテーマだけに、

 飛び交うオタク言語に時々なんのこと差しているのかか分からず

 ちんぷんかんぷんな会話 が展開される場面に時たまに出くわすのですが、

 それでも リアルトーク は興味本位で引き込まれました。






 終盤の女子同士の理想と現実の狭間で葛藤する演技合戦は凄いことなってます。

 時に相手に致命的なダメージを与え、相手がだんまり

 でもそれはほんの一瞬で、そこからの上手い切り返しで返すモチベーションの高さ! 

 あーキリないわ




「あんた色々言うけどさ、自分の言葉がなんにもない、自分の言葉で言いなよっ!」
 
 ↑ これ効く...






 ちなみにこのシーン、なんと役者さん70回もリテイクを重ねたそうです

 な、七十ですか!






 正直、ここで心を ガッツリ 心掴まれましたね!

 当初、買う予定のなかったパンフレットも購入してしまいましたよ!
 






 更にそのいざこざがあってすぐの後の場面、

 またも 長回し で人通りが多い路地をひたすら歩きます。

 ただ歩くだけの場面なんだけど、登場人物の やるせない気持ち が静かに伝わってきます。





 更に室内でゲーム「ICO」をしながら人生について哲学する場面。






「生きるのにはネガティブ要素は必要なのか?悩みという概念を消し去り、全ての物事を明るく軽く考える。常にポジティブに生きていくのがいいのか?・・・うん、そうだ!きっとうそうだ。・・・いや、待てよ...」

 ↑なんていう議論されます





 人生における価値観 、何がベストなんでしょうか?






 あぁ、






 非常に深みのある一本。 

 見終わったらガツン!と来るエネルギッシュな作品。

 オススメです!






 ちなみに小林監督の次回作は、40代男をコミカルに描いた作品になるそうで、現在は脚本執筆中。

 更に期待しちゃっていいですか!




 ボンとリンちゃんおすすめ!です






予告


主題歌「迷子のリボン」(40mp)


舞台挨拶/前編


佐倉絵麻 独占インタビュー



関連記事
ページトップ