
2011年度作品
全232ページ
著・・・西尾維新
イラスト・・・碧風羽
キャッチコピー ・・・ 「西尾維新、原点回帰にして新境地の最新作。」 「この本を書くのに10年かかった。」
一つ、西尾維新作品だから
一つ、おどろおどろしい表紙に惹かれた
この二つが購入動機だ。
本作 「少女不十分」 は基本、一人称 僕 で展開されていきます。
しかもこのお話、西尾維新本人による回想劇(風)に語られます。
*あらすじ*
女はあくまで、ひとりの少女に過ぎなかった……、妖怪じみているとか、怪物じみているとか、そんな風には思えなかった。
↑ あらすじ みっ・・・短っ
↓ 一応、こういう話から物語が始まります ↓
小説家志望の青年が、ある交通事故を目撃します。
女子小学生二人組がゲームをプレイしながら歩いていると、十トントラックに轢かれ、その肉体は四散。
轢かれたのは一人だけ。もう片方の少女は無傷で生還。泣きじゃくりながら同級生に駆け寄る少女。
しかし小説家志望の青年は見てしまう ...
彼女がゲームをきちんとセーブしてから、同級生に駆け寄る姿を!
こんな感じで、サスペンスで進行していく物語。
先が気になる、気になる!
ただ相変わらず ト書き で書けば数行で終わる動向も、西尾氏の手に掛かれば まぁ~ 物語が一向に前に進まない。 勿論いい意味でw
一人暮らしの大学生が小学生女子の誘拐され、監禁される 。
途中、何度も逃げることが できるのに。
あえてその手を選ばない主人公。
そもそも携帯電話あるのに頑なに 110 しないなんて。
その理由もわかるような、わからないような
少女はこの小説の中で U と呼ばています。
小刀 を持っているにせよ、何度も言うが逃げれる瞬間は山程ある。
そもそも監禁場所は 押入れ 。
U が学校に行っている間、自ら施錠されたドアを上手いこと開け、我慢していた用を足しに出るも、彼女が帰宅する前にまた押入れに戻る展開ありますw
読んでいる間は少女の異常性に疑問を感じつつも、西尾調で展開されると、その選択肢があたかも 正しい と感じてしまうのが怖いw
途中から疑問なんて消え、
ただただ物語に身を任せてしまった。
不思議な小説 「少女不十分」 、最近文庫化もされました。おすすめです!
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