
2012年度作品 561ページ
著者:野崎まど
波長が合う 作家さん の作品ってどうしてここまで面白いのだろうか・・・。
まだたった2作しか読んでいませんが、冒頭から最後までドップリはまった野崎まど著、 「2」 。
数字の 2 。
シンプル過ぎて内容が全く総想像つきません。
著者の 野崎まど さんの作品は以前 「小説の作り方」 を読んでいます。
読んでいる最中も、読んだ後も、独特な世界観が滲み出ていて、久しぶりに読書で 感動 した記憶が今も強く残っています。
そんな期待の作家 繋がりで読ませてもらった本作。
文庫サイズ なのに厚さが尋常じゃない実物(総ページ数561)もさることながら、いい意味でとんでもない作品でした。
*あらすじ*
数多一人は超有名劇団『パンドラ』の舞台に立つことを夢見る青年。ついに入団試験を乗り越え、劇団の一員となった彼だったが、その矢先に『パンドラ』は、ある人物の出現により解散してしまう。
彼女は静かに言う。「映画に出ませんか?」と。役者として抜擢された数多は、彼女とたった二人で映画を創るための日々をスタートするが―。
果たして彼女の思惑とは。そして彼女が撮ろうとする映画とは一体…?全ての謎を秘めたまま、クラッパーボードの音が鳴る。
グイグイ物語に引き込まれます。
先が読めない展開にワクワクドキドキが止まらない!!!
魅了たっぷりに描かれるキャラクター。
創作に対する熱い想い。
それらがとめどなく流れる文体の連続に 鳥肌 が何度となく立っていました。
自身は一週間に1,2冊は最低でも本を読むのですが、同じ小説のカテゴリとは思えないくらい、
この作品にハマリ、多くの 感情 (特に創作に関して)刺激されました。
こういう 人の心を動かす作品 に携わりたい、こういう 本を書きたい と心底思いました。
読後、本作は過去の野崎まど作品に登場してきた人物がオールスターで登場している という内容を知りました。
ええっ!?
自分にとって初めて見る登場人物なのに・・・
普通は置いてけぼり感を感じるはずなのにそれが全くない凄さ。
圧倒的なキャラクターの 存在感 に脱帽です。
久しぶりに夢中になれる作家さんを見つけましたね!
野崎まど さん、他の作品読み漁りたいと思います。
追伸:オチは絶対読めない。
- 関連記事