






2017年度作品
全12話
監督・・・細田直人
声優・・・堀江瞬、梅原裕一郎、五十嵐裕美、岡本信彦、江口拓也、鳥海浩輔、緑川光、チョー、早見沙織、佐倉綾音、西村朋紘、日笠陽子、安元洋貴
西尾維新の 「十二大戦」 そのアニメ版全12話を見た。
内容は、12人の戦士が最後の1人になるまで殺し合う戦う お話。
原作小説でも感じたことですが、中だるみいっさいすることない驚愕のスピード展開も原作そのまま。
まずはあらすじからどうぞ
どこかの世界。十二年に一度、十二支の戦士が集い争う「大戦」があった。その名は、『十二大戦』。頂点に立った一人は「どうしても叶えたいたったひとつの願い」を成就する事が出来る。十二人の戦士はそれぞれの想いを胸に、戦場に赴く。殺し殺される戦士達の物語。
ちなみに戦士たちには知らされていませんが、ごく少数の有力者が国そのものをチップとして賭ける代理戦争でもあります。
日本は第二次世界大戦以降はありがたい事に戦争をしなくなり、以降、テレビ等で戦争と聞いても正直絵空事に感じつつある左近。
それぞれ特殊能力を所有。
戦争で英雄と崇められたり、貢献が評価された強者ばかり。一人で数百人を殺めた(戦争では英雄)ゴロツキ達。
ここだけ切り取ると感情移入もクソもないだろという話になりますが、ここからが西尾マジック!
それぞれ戦争下という環境に身を置いた選ばれし者達、人格形成の過程がまたリアルなんです。葛藤の上の葛藤がこれでもかとすくい取られます。
そうですね、
私的に各登場人物がそれぞれが2時間映画の主人公になれるくらいの熱い軌跡が濃密に描かれるのです。
毎話必ず死人が最低一人出ます。
上手い声優さんが放つとセリフの重みがまた凄いのなんの。
戦争下において精神が保てなくなり
全ての物事に対して
「問題ない。」で片付けず寅。
そんな寅に御弁に語る牛。
戦争背景に最後の一人になる為、果敢に戦う12人の生き様を描く十二大戦。
見て損はない傑作。
なぜ生きるのか?
何でも願い事が一つ叶うとしたら何を願うか?
その他にも日常でよく考えたら疑問に思う 問題提示 を、西尾節で次々拾われる。
セリフ一つとっても 哲学的 というか 深読み できて、毎話胸に染みます。
以下、響いた場面を紹介。
4話
砂粒 「キレイゴト、なめんなよ!ボク!」
4:34~
自ら足で和平条約を話術によって解決した猿のセリフ。
重みが無茶苦茶ある。このたった一言のセリフ、ズシンに響きましたよ。
10話
「意志が無くては、正しさはない。
正しい行動には、正しい意志が不可欠なのだ。
正しい事は、しようと思わなければできない。
もし君が正しいことができなくて、苦しんでいるのだとすれば、
それは君が、正しいことはしようと思っていないからだ。
正しいことをしなくてもいい理由は、いくらでもある。
迷う材料は山程あるし、不安材料も閏うほどある。
人のせいにするのもいいし、社会のせいするのもいいだろう。
時代のせいだって、運のせいにだってできる。
だが、正しいことをしていない人間は、できないのではなく
やらないだけだということを、自認すべきだがね。
君もまったく、無理に正しいことをしなくてもいいが、
それは、できないわけではなく、
やらないことを選んだのだということを、ゆめゆめ忘れぬことだ。
正しき者はみな、①すると決めて、②する。
きちんと段階を踏むことだ。
①の段階にいながらにして、②を悩むのは、愚の骨頂だがね」
※3:22~
牛のこの超長セリフ、
凄く凄く共感できるし、なるほどなと思った。
こんなセリフ、どうやったら書けるんだよ、西尾氏。最高だぜ!
12話
「夢や希望なんて、どちらかと言うとだせぇことだと思ってきた。そんなものを生きがいにしてたら、叶わなかった時に虚しいだけだ。でも、叶ったら叶ったで…、その後どうやって生きていけばいいんだよ」
14:50~
このセリフも響きましたね。
最終話である12話は他にもバシバシ響くセリフが本当に素晴らしかった!
戦火の時代設定だけあって、一人で数百人、数千人殺害している殺し屋が続々登場し少しグロ描写はありますが、見て絶対に損はありません。
サイコキラーの兎さんだけは置いておいて、他に人物はどこかしら共感ポイントが設置されています。
生きざまを描いたヒューマンドラマ 「十二大戦」 かなりおすすめです
ティーザー予告
OP パノラマパナマタウン「ラプチャー」
ED Do As Infinity「化身の獣」
12人バトルラップ
- 関連記事