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2019年作品
110分
出演・・・永尾まりや、上原一翔、永田卓也、松本愛

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 PSVRで見れる全編VR体験型長編ドラマ 「ハナビ」

 PSVRの凄さを知っているので、この機会に2700円投資と考えて購入。





 一部ネタバレありますのでご注意くださいね。





 まずは 残念 なところから挙げていきます。



「本当に8k?」
 日中帯、照明をバンバン当てているシーンは「おぉ!リアルだ」となりますが、夜の場面になった瞬間に色合い・解像度(ザラザラ感)が正直ブラウン管レベルまで下がります。ここは注意が必要。でもここは想定範囲。3D映画でも共通して言えることなのですが、画面が暗い、この点がネックなんですよね。VRで見てからHPを見たら余りの綺麗な写真、予告動画にあれれ?こんなに綺麗だったっけ?ってなりましたもん。・・・はい、技術の進歩お待ちしています!

 もう一つ、ときどき役者さんが無茶苦茶小さく見えたり、巨人になったりするので、今後上手くリアルなサイズに修正できるかがVR作品全体の課題だなと感じました。




「花火の音と映像」
タイトルでもありヒロインの名でもある重要な花火(ハナビ)がまさかの合成CGだったのがとにかく残念。

正直、超しょぼかった。花火を打ち上げるだけでも許可だったり、大金かかることは承知の上ですが、ここは一番お金を掛けて欲しかったところ。更に言えば音がかない小さい。距離が離れていると言えばそれまでですが、この際爆音花火を打ち上げて欲しかった。





「モザイク」
 序盤に登場するオタキャラの部屋、あまりのモザイクだらけの部屋で笑ってしまった。はじめはピンぼけ?と思いましたが、明らかに著作権の関係で隠しています。色合いからして明らかに「魔法少女☆まどかマギカ」発見。

 なぜ小道具として配置したのか謎です。更にポスターも貼られまさしく壁一面モザイク部屋です。このショット単体だといかがわしい写真やフィギュアがある変態さんの部屋と勘違いしてしまいますよー。

 著作権クリアできないなら、はじめからその設定外して欲しかったです。あれです、ラベルなしの飲み物を飲んでいる自主映画くらい、製作の裏側が見えてしまい興冷めでした。




「チャプターでネタバレ」
サブタイが「事故」とか付けたらもう見る前から身構えてしまうって!鑑賞後に再度見る分には、探しやすくてありがたい仕様なんだけど、見る前から分かってしまうのは頂けない。

 そしてそのチャプターが終わった後に、その章で印象的な場面をスライドショーで見せてくるアレは何でしょうか?超高画質ならともかく、動画を写真化しているので、正直「これ、いる?」って思ったのは自分だけではないはず。もしや尺伸ばし?




「舞台は豪邸」
 エンドクレジットで出演者以外はほぼ韓国か中国系の名前のクレジットが流れます。驚きました。

 確かにあんな豪邸、日本にそうそうないし、車のナンバーも「あれ?」って違和感を覚えたのも事実、そういう意味では仕方ないとは思いますが、この豪邸、言っちゃ悪いですがリアリティが・・・。次の作品がもしあるなら、日本の庶民の家でロケでお願いします。




さて、続いていいところをレビューしていきます。

「アップの臨場感」
 広い絵だとあまりVR感は感じられないのですが、人物との距離が近いといわゆる目の前に人がいる錯覚を感じられます。これこそVRの強みですね。特に序盤はこのようなシーンが多いので、購入したかいはありました。3Dよりも奥行きを感じられます。おでぶちゃん(男)の太り具合とか変にリアルで、凝視してしまいました。




「空間共有で感情移入倍増」
 「映画を見ている」というよりは同じを空間を共有している自分という感覚なので、実質普通に映画をみるより没入感があって、更に言えば記憶に残りやすい。

 例えば家具の配置だったり、小物の置き場だったり覚えてしまいますw 例えるなら友達の家に行った感覚でしょうか、何となくだけど、配置覚えているみたいな・・・。そんな楽しい感覚を体験できます。

 またそれに付随して登場人物との距離感も変わってきますね。おそらく生身の役者さんに実際に目にしたら「あれ、前どこかで会ったような?」みたいな感覚になりそうなくらい、見終わった後、昔の友達感が残りました。そういう意味でVR作品で見た役者さんはとても親近感が湧きやすくなると思います。逆に嫌な役だと、「うわっ」ってなりますw




「視線移動の自由性」
一枚絵ではないので、シーンによっては見たいところ自由に見れます。後ろを振り返るとちゃんと隠れていた新しい景色を見ることができる というVRならではの体験で、舞台(演劇)よりも可能性があるな!と強く感じました。本編でも前と後ろで役者に板挟みにされる状況があるのですが、とても良かったです。そう考えるとホラーとかでこれやると実際無茶苦茶恐いですね。




「立体テロップ」
VRで鑑賞中、突然出現する選択肢、立体テロップは視覚的に素晴らしい効果を上げていたと思います。これも映画を見るだけでは体感できないので、今後とてものりしろがある部分だと感じました。





「一か所、セリフがとても響いた」
以下、抜粋、ここは普通に感動してしまった。


夢は確率で決めたり、説明できないものなんだよ
胸の中にあるものだから。心の中にだよ
全ての現実を超越して願うんだよ。
確率がゼロに近くても、諦めたくないもの。



 いっちゃなんですが、技術よりも最終的にドラマなんですよね。こういうセリフ一つあるだけで、一気に作品が好きになります。

 ちなみに主人公の青年、序盤は女子慣れしていない見るからに小心者ですが(ちなみに元彼女がいます。ここ矛盾しているなーと脚本について感じましたがw)、後半に移り変わるにつれて人間ドラマ描写が増え、途端イケメンに変貌して驚きますw






 以上ザっと感じた点をレビューさせていただきました。


 マイナス面も書きましたが、それ以上に一度体験して損はないVR作品です。




 とりあえず、PSVR持ってる人で迷っている人は是非体験してみてください。

 VRはまさに体験してなんぼです。





 個人的にもし自分がVR作品を撮るなら、とにかく日中帯でバンバン照明を当てて、接写を多くすると思います。あと、いかに空間を意識させたところにカメラを置くか。再度になりますが、夜の場面は絶対NGですw







予告:



メイキング


永尾まりやの突撃インタビュー


2017年度作品
著:岡田麿里
264ページ

 「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」「心が叫びたがっているんだ。」のシナリオライター岡田麿里さんの自伝エッセイ本。
 
 上記二本に関してはオリジナルアニメ、劇場版、漫画、実写全て鑑賞済み。



 「あの花」に関して人生で一番泣いた(嗚咽)するくらいのベスト作品。

 「心叫」は言葉が喋れない設定が過去の自分と重なる部分があって他人事には思えず、むず痒い想いを。



 とにかく語られるエピソードがザックザック胸に突き刺さり、登場人物が並々ならぬ葛藤を抱えながら、少しずつ前に進む姿が無茶苦茶カッコイイ。

 セリフに至ってもいちいち、心に染みに染み渡る、それが岡田ライターなんですよね。



 こんな凄い作品を生み出した方は、一体どんな青春時代を送っていたのであろうか?と常に気になる存在でしたが、本文で語られる内容に衝撃を受けました。



 引きこもり、不登校、いじめ、劣悪な家庭環境、自意識過剰、被害妄想、社会不適合者。



 あのようなリアリティある人物、力強い物語が生まれた理由がとても腑に落ちました。

 そして共感できるポイントが多かった・・・。



追伸:じんたんの家が岡田さんの実家そのまんまというエピソードに驚いた。このエッセイ自体が前田敦子さんでドラマ化もしているらしいので見たい。





予告「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない」



予告「心が叫びたがっているんだ。」






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著者:辻村深月
出版社:講談社
ページ数:520



 ザックリ言うと、不思議な力を持った少年が、幼なじみの女の子を救おうとする話

 辻村深月さんと言えば昨年衝動買いした「かがみの孤城」を休憩なしの一気読みしてしまうくらいとにかく感情を大いに刺激させられた作者さん。当時のレビューはこちら


 本作はテーマは [復讐]


 主人公は小4男子、ある日風邪で学校を休み、担当であるうざぎの朝ご飯をやる事が出来ないが為に、同じ当番のふみちゃんに電話でお願いをする。

 うさぎ小屋に向かうふみちゃんは犯人とすれ違い、うさぎ達の変わり果てた姿と対面、その日を境に感情が欠落するふみちゃん。


 少年は言葉(言霊)で他者に意識的に操る能力の持つ家系、

 『Aをしなければならない。そうしなければBになってしまう』 特別な声を使って言うことで相手にAとBを選ばせ強制的に縛る「条件ゲーム提示能力」

 その特殊能力が物語に大きく影響をもたらしますがその設定も本編でしっかりと解説され、なにより人間が描かれているのでオカルトじみた話にならないところが凄いのだ。






 ちなみに能力がなくても、言葉というものは人を動かすことができる。

 その一言が人を簡単に傷つけ、たった一言で救うこともできる。





 大切な人を傷つけられたとき、自分だったらどうするだろうか…。





 のちに捕まる犯人は親のコネで医療関係の大学に通っている大学生と判明。ウサギは物扱いとなる為、器物破損で軽い刑に処せられる。

 中盤同じ能力者の先生が登場。どうすれば犯人を懺悔させることができるのか?をテーマにレクチャーを受けることになります。ここ感情をぐわんぐわん持っていかれた。




 とにかく男子小学生10歳の葛藤が物凄いのだ。

「もし、あの時うさぎ当番に行っていれば彼女はあんなことにならなかったのに」

 ピュアだからこそ、自分に責任があると悩み、絶対に正しい選択を導き出そうともがき苦しみます。




 能力を使って犯人を死なす事は簡単。それがいい解決策にはならないのは明白、相手を同じ身に合わせたところで解決にならないし、犯人の性格上、気持ちを入れ替える可能性はとても低い。なによりもふみちゃんがそんなことを望んではいないのだから。じゃあ何が一番の解決策なのか?



 タイムリミットが迫る中、復讐とはなにか。
読んでいてとても目頭が熱くなった。読み進めながら少年がどういう決断をするのかが気にかかり、夢中で読み進めた。

続きが気になる方は、是非実際に手に取って読んで欲しい。分厚さが気にならないくらいページをめくる手が止まらなくなる。





[なぜ人は泣くのか]

 こちらもピックアップされていた。

 人は他人のためには泣けない、他人を思った行動も結局は自分のため。人は利己的で傲慢な生き物。

 だけどその根本にある、誰かを思う心はきっと愛であり、その行動は誰かを救う力となりうる。

とても心を抉った。





 本作を読みながら特に後半、自身も を流した。

 この涙はなんなのか 、とても価値のある涙だと思い、一層この作品が愛着が湧いた。




 とにかく圧倒される描写力!読んで損なし、本当におすすめな一冊 「ぼくのメジャースプーン」